パワハラ認定のグレーゾーン具体例4つ&国が定義した「職場のパワーハラスメント」とは

ビジネスコンサルTAKE ライター : ビジネスコンサルTAKE

今どき、部下を持つ上司が職場で細心の注意を払うべき事項が「パワハラ」や「セクハラ」といったハラスメント。しかし、線引きが曖昧なうえ、種類、が増えつつあることで、対処がかなり難しくなってきている。

全国の労働局に寄せられた職場のパワハラを含む『いじめ・嫌がらせ相談』は、2016年度に過去最多となる7万件を超えと、5年前に比べて約2倍の件数。ハラスメントの社会的認知度が高まったことにより、泣き寝入りする被害者が減っていると考えられる一方、職場でハラスメントをされたと感じた部下が、労働局に相談するリスクが相当アップしているのも事実。

あなたの部下が「パワハラされた」と通報されてもおかしくない状況ということは、相手がそう感じることがないように言動や行動をいまこそ検証する必要がある。

これが該当するの?パワハラ判定される具体例

ハラスメントかどうかの判断に迷う「グレーゾーン」の行為を明確にし、自分自身が「ハラッサー」にならないよう、下記の具体例を参考に、まずパワハラのグレーゾーンについて紹介したい。

 セクハラもパワハラも好意があれば感じないもの
セクハラもパワハラも相手から好意があれば感じないものだが...

1.指導者の立場から、部下に対する能力否定

「何でできないの?」「どうしてできないの?」「あり得ないでしよ」と相手を精神的に追い詰めていくやり方は、指導の名を語った「能力否定」だ。相手の能力や状況に関係なく、高いレベルの仕事を要求し、「能力やスキルが足りない。もっと努力しろ」と叱りつけるのだ。

改善の第一歩は、自分の価値観や基準を相手に押しつけていないかを振り返ること。そのうえで、指導の際には、具体的に問題点を指摘し、相手が実行できる改善法を提示する。

■グレーゾーンな行動&言動
「こんな簡単な事がなんでできないの?」
「できない理由はなに?全然意味わかんない」
「無理なことは言ってないよね?」
「これまでお前はいったい何を学んできたん?」

■改善ポイント
自分の価値観や基準を押し付けない
具体的に問題点を指摘して、改善法を提示する

2.見せしめ、吊し上げ的なミス共有

ミスを許さない完璧主義の上司がやりがちなのは、「見せしめ」のようなミスの共有だ。
同僚がいる前で大声で「こいつのようなミスを絶対にしないように」と言ったり、ミスを指摘して強く非難するメールを「CC」でチーム全員に送ったりするのは、明らかにやりすぎな行為。

こうした光景を見たチームのメンバーは、「ミスをしたら自分も同じ目に遭う」と考えるに違いない。そうなると、失敗を恐れて挑戦することをやめたり、ミスを隠蔽するようになったりする。大事なのはミスがなくなること。個人攻撃はやめて、周囲に過度なプレッシャーを与えないように気をつけよう。

■グレーゾーンな行動&言動
同僚がいる前で、大声でミスしたことを怒鳴る
部下全員へのCCメールでミスを指摘

■改善ポイント
ミスの事実のみを共有
絶対にミスするなよ!という過度なプレッシャーは禁物

3.徹底的な部下の進捗管理

生産性の向上や効率重視を掲げる「管理型」の上司は、進捗管理を細かくやりすぎたり、成果を性急に求めようとしたりする傾向がある。

「例の件、もう終わっているよな」とプレッシャーをかけながら、進捗を報告させるのだ。そんんな上司は、部下を信頼していないことが多い。

「できているか?」と、常に相手を疑うような質問をするのが特徴だ。こうした管理をやめるには、まずは相手を信頼することが大事。そのうえで相談しやすい雰囲気を作る。そうすれば、要求してなくても適切な「報・連・相」をしてくれる。

■グレーゾーンな行動&言動
「さすがに例の件は終わってるよな?」
「こんなペースで仕事終わると思ってんの?」

■改善ポイント
相手を信頼して管理しすぎることがないように
相手を疑うような質問はしない

4.休日も関係なし!24時間メール返信要求

早朝深夜、日曜祝日を問わず、必要とあらば働くのが当たり前という価値観を持つ“モーレツ上司”は、部下にその価値観を押しつけがち。そんな人は、「メールは常にチェックし、いつでも即レスするように」と命じたりする。

これは暗に勤務|時間外の労働を強要しているのと同じ。緊急案件でない限り、勤務時間外におけるメールの即「レスの強要はやめ、メールのやり取りも勤務時間内にとどめておくのが基本だ。

■グレーゾーンな行動&言動
「家でもスマホでメールチェックできるだろ?」
「日曜に送ったメール見てないの?見てるんだったら返信しろよお前」

■改善ポイント
休日など、構わずいつでもメールの返信を要求しない
時間外のメールは勤務時間外の仕事だと認識する

指導とパワハラ、線引きが曖昧だからこそグレーゾーンに注意

パワハラは「業務上の適正な範囲を超えた」いじめや嫌がらせのことだが、厚生労働省が「職場のパワハラ」と定義している。

「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」

職場のパワーハラスメントの定義

厚生労働省が定義した内容を見ると、業務上どこまでが「適正な範囲」になるかは曖昧で、ハッキリ言って、ケース・バイ・ケースとしか言えない。同じ言動でも、嫌いな相手であれば苦痛だが、好きな相手であれば許せたりもするというのが現実。これはセクハラについても同様だろう。

 職場のパワーハラスメントについて
職場のパワーハラスメントについて - 厚生労働省

パワハラの定義は曖昧だからこそ、「グレーゾーン」の言動は避けた方がいい。ただし、パワハラの場合、慎重になりすぎると、今度は適切な指導ができなくなることがある。 パワハラと業務上の指導の線引きは難しいが、頭のなかには、“パワハラ行為”とそうでない線引が、どこにあるかを意識しておく必要はあるだろう。


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